雪国「越後湯沢」で、冬の間だけ家族4人で二拠点生活を始めて2年目を迎えました。
2021年は昨年の暖冬に比べて、災害級の豪雪という状況。
でもこの“雪の沢山ある暮らし”が子供達の教育にとって、とても大事なことを改めて実感しています。
これから先の見えない社会で、子連れ二拠点生活が「子供の新たな教育方法」になりうること、その理由についてブログでご紹介します。
目次
湯沢で子供連れ二拠点生活2年目を迎えて
2019年12月に初めて湯沢で二拠点生活を始めた時。
子供達も生まれて初めての転校で、しかも3学期だけというイレギュラーな転校。
少し不安を抱えた状態で始業式を迎えたましたが、学校登校初日に新しい友達と遊ぶ約束をして帰ってくるという展開に、親も拍子抜けしました。
そこからはあっという間に新しい環境に溶け込み、「人ってこんなに順応力高いんだなー」と感じた二拠点生活1年目。
振り返ってみると、楽しい思い出しか蘇ってきません。
そして2020年の3月末に湯沢を離れて千葉に戻り、1年も経たずにこの場所へ戻ってきました。
2020年の歴史的な暖冬(どこのスキー場の人も、今までこんな少雪は見たことないと言っていた)の後の、12月で既に2mオーバーの積雪。
湯沢町のどこもかしこも、私たちが見た景色とは全く違う世界。
湯沢到着初日に、小学校へご挨拶に行ったり、公民館に用事を済ませたりと色々立ち寄りましたが、駐車場に車を停める度、見たこともない高い雪の壁に子供たちが大興奮でした…!
車を降りては雪遊びをする、の繰り返し。
もうそれは子供の本能の赴くまま。
その光景を見て、「この子たちは本当に雪遊びが大好きなんだなー」と改めて感じました。
赤ちゃんの時から当たり前のようにスキー場へ連れていき、物心つく頃から雪遊びを始めたから、彼らにとっては生活の一部なんだろう。
間違いなく、毎日雪に囲まれた3ヶ月間の暮らしは、この子たちにとっても私たち親にとっても、今一番ベストな選択に違いない。
湯沢での二拠点生活2年目がスタートして2週間ほど経ちますが、日々そう感じています。
環境の大きな変化が子供達の刺激に
雪の中での登校班通学
3学期の始業式当日が、よりによって大雪の警報が出た日。
上下スキーウェアを来て登校する姿は、まず雪国でないとあり得ません。
自分の背の2倍くらいの高さのある雪壁沿いに、道を歩いて小学校へ行くという光景は、千葉で生まれ育った子供達にとっては外国くらい非日常的な風景です。
案の定、帰りは友達と雪合戦しながら興奮気味で帰ってきました。
真冬なのに家に到着するなり、暑いと言ってウェアをおもむろに脱ぎ出す。なんて健康的な生活。
都会と違って、たった20分の学校の帰り道だけでもたくさんの自然と触れあい、遊べる環境がある。
田舎ならではの贅沢だなと思いました。
毎週行われるスキー授業
1歳になる前からスキー場へ連れていき、小さい時からスキーに慣れ親しんできた子供達に、好きなことを思い切りできる環境を与えてあげようと始めた、雪国での二拠点生活。
なので、湯沢暮らしで小学校での週1回のスキー授業は子供達が楽しみにしていた一つでした。
長岡市出身の私も子供の頃に毎週スキー授業があったけど、今となっては昔ほど雪が積もらないので、スキー授業も無くなったそう。
そんな中で、毎週スキー授業があってクロスカントリーの授業まである、湯沢の環境って凄く贅沢だと思いました。
当然、学校の子供達もスキー&スノーボードが抜群に上手い子供達が多い。
そもそも親が雪山が大好きで移住してきたというファミリーも多いので、必然的に子供達もスキーがライフワークのようになっている。
関東の友達には同じレベルで滑れる子はごく僅かだけど、湯沢の学校ではみんなと同じスピードであっという間に斜面を滑り降りていく。
それはもう大人でもついていけないほど….(汗
大人が下手に教えるよりも、良きライバルが沢山いる方が子供たちはあっという間に上達します。
雪国暮らしはクリエイティブ脳を鍛える
何もないところから遊びを作る
都会に住んでいると、公園や室内遊具施設など子供が遊ぶところは大体決まっています。
そして、そこへ行くと遊び方のルールも何となく決まっている。
それに対して、田舎には都会のような遊具の揃った公園はありません。
その代わり、大自然があちこちに溢れている。
自然の中でどうやって遊びを見つけるか、友達と何を一緒にやったら面白いか、子供なりに考えます。
写真は雪かきで集まった雪山を、子供達でゴムボートに乗ったり、そりに乗ったりして遊んでいる様子。
時にはジャンプ台を作って誰が一番飛べるか競争したり、既にみんなで作った立派な遊具になっていました。
先日は、スキーの後に家族で雪遊びしようということになって、リゾートマンションの裏手に滑り台を作ることに。
階段はどのくらいの段差だったら登りやすいか、滑り台はどのくらい傾斜を付けたらスピードが出るか。
そんなことを子供達と考えながら、家族で作りました。
出来上がった滑り台は思いの外スリルがあって、暗くなる寸前まで子供達と時間を忘れて遊びました。
既に与えられた道具で、決められた範囲で楽しむのではなく、遊び自体をゼロから作っていく。
その過程で、子供なりにどうやったら面白くなるか、何をしたらみんなで楽しめるのか、考えながら作る。
これって、最高のクリエイティブだなと感じました。
スキーも自分の頭で考えることの連続
スキーやスノーボードも、ただ滑るだけではなく考える力が必要になってきます。
我が家の場合は、圧雪されたバーンだけでなく、非圧雪のコースや林の中のコースなどを滑りますが、パウダースキーだったらどのように板をコントロールしたら滑りやすいか、試行錯誤しながら滑る。
林の中だったら、木の間をどのようなラインを取って滑ったら良いか、考えながら滑る。
ルールが決められていないからこそ、自然の中での遊び方を必然的に考えるシーンが出てきます。
二拠点生活は子供の新たな教育のあり方
子育てにはそれぞれ各家庭の方針があり、これといった正解がありません。
ただ、世の中が大きく変化している今、従来の子育てや教育に囚われる必要は全くなく、むしろ全く予測できない未来を生き抜くための力が必要になってくると考えています。
そのために私たちが必要だと考えるのは、どんな環境でもそれに順応することができ、その中で自分の頭で考えて自ら行動できるような子に育てたいこと。
そして、人とは違う子育てをすること。
これが正しいかどうか分かりませんが、都会と田舎(雪国)という二つの両極端の環境で子育てすることで、従来の価値観とはまた異なる考え方ができるのでは無いかと思っています。
「二拠点生活は子供の新たな教育のあり方」
それを検証するべく、今後も季節型二拠点生活を続けていき、感じたことをブログで発信していきたいと思っています。