車中泊場所として、人気の高速道路のサービスエリア。
最近はご当地B級グルメや特産品、お土産など、その土地ならではの魅力があふれたサービスエリアが増え、サービスエリアを巡る旅をする人も多いようです。
このように設備が充実する一方で、サービスエリアは道の駅のように宿泊目的での駐車はグレーゾーンと言われています。
そこで、『そもそもサービスエリアでの車中泊はOKなのか?』調べましたので、ご紹介します。
目次
車中泊でのサービスエリアの利用状況
株式会社ホンダアクセスが、2020年に実施した「秋レジャーと交通安全に関する調査」にて、車中泊場所についてのアンケートを行っていますので、見てみましょう。
実施:2020年9月18日~9月23日
対象:自家用車を持っている20歳~69歳のドライバー1,000人
「どのような場所で車中泊をしたか?」については、「道の駅」(45.2%)が最も高く、次いで「高速道路のサービスエリア・パーキングエリア」(40.2%)が2位でした。
「車中泊をしようと思ったきっかけ」については、「安く旅行・レジャーをしようと思った」(32.6%)が最も高く、宿泊費を抑えられる目的で車中泊した人が多い結果に。
2位は「時間に縛られず旅行・レジャーをしようと思った」(19.4%)、3位は「宿を気にせずあちこち回れる旅行・レジャーをしようと思った」(18.5%)と続きました。
車中泊をしようと思った時に、24時間空いているトイレや洗面があり、売店や飲食店もある道の駅やサービスエリアは、設備面からも人気が高いことが伺えます。
昨今の車中泊ブームに伴って、こうした道の駅やサービスエリアを利用する人も増え、一方で利用者のマナー違反も問題になってきています。
では、「サービスエリアでの車中泊は本当にOKなのか?」次に見ていきましょう。
サービスエリアでの車中泊はOKなのか?
NEXCOのサイトでは
高速道路のサービスエリアやパーキングを管轄する、NEXCOの「ドラぷら」のサイトにはどのように記載されているのでしょうか?
「SA・PAご利用上の注意」の項目を見てみました。
①利用上の心得
SA・PAは高速道路を利用されるお客さまの休憩などを目的としている施設であり、またその駐車可能台数には限りがあります。お客さまにSA・PAを快適にご利用いただくため、これに記載の各事項を守り、お客さま同士でゆずりあいながらご利用くださるようお願いします。②禁止行為
SA・PAでは次の各号の行為を禁止します。なお、この禁止行為をされたお客さまへは弊社から是正を求めることがあります。
- 駐車禁止場所、車路又は所定の区分(小型車、大型車、特殊大型車及び障がい者等)以外の駐車ますに駐車すること。(なお、混雑時には係員の指示に従ってください。)
- 空ぶかしや不必要にエンジンを作動させること。
- みだりに火気の使用をすること。また、キャンプ、バーベキューなどを行うこと。
- 許可なく物品の販売、陳列、文書の配布又は掲示等を行うこと。
- 許可なく募金、署名活動、演説又は集会等を行うこと。
- 施設、設備、器物、備品、車両、樹木等を滅失し、毀損し、又は汚損すること。
- 前項に規定の目的に反し長時間にわたる駐車を行うこと。
- 車両を放置したままSA・PAから立ち去ること。
- 所定のゴミ箱以外に物を捨てること。(なお、高速道路外からの持ち込みゴミを捨てることはご遠慮ください。)
- 前各号に掲げるもののほか、弊社の業務の支障又は他のお客さまの迷惑、危険又は利用上の妨げとなるような行為をすること。
引用:ドラぷら
「車中泊禁止」と行った記載はありませんが、水色のマーカーで印を付けているところがちょっと気になります。
- 休憩を目的としている施設
- キャンプやバーベキューは禁止
- 長時間にわたる駐車は禁止
ここは解釈の仕方によって認識が異なるため(禁止とハッキリ書かれているのはもちろんNG)、もう少し調べてみました。
NEXCOの見解
「乗り物ニュース」というサイトにNEXCO担当者へのインタビューが掲載されていましたので、引用させていただきます。
質問:SA/PAに何時間もいてよいのでしょうか?
回答:SA/PAは高速道路をご利用されるお客さまに休憩などをしていただくための施設です。駐車台数には限りがあり、より多くのお客さまがご利用いただけるよう、ゆずりあいながらのご利用をお願いしています。
引用:乗り物ニュース
上記に記載の通り、「車中泊禁止」とは明確に謳っていませんが、やはり休憩目的の施設であることには変わりないですね。
サービスエリアの設備を利用するお客様の駐車スペースが足りなくなるということが無いように、駐車場に泊まることが目的の旅は避けた方が良いでしょう。
また高速道路に長時間滞在した場合、料金所のETCレーンでバーが開かないこともあるそう。
あくまでも運転のための休憩として利用する、「仮眠」ということであれば問題なさそうです。
夜遅くに車を停めて、次の日はなるべく早く出発するなどして、本来の目的でサービスエリアを訪れた人たちも駐車場を利用できるように心掛けましょう。
サービスエリア利用の際のマナー
サービスエリアでもし仮眠をする場合でも、下記のマナーは必ず守りましょう。
ゴミの処理
サービスエリアのルールに従って処理し、高速道路外のゴミは持ち込まない。
洗面所での行為
洗面所での炊事・洗濯、ペットの洗浄は行わない。
備品の持ち出し
施設内にあるトイレットペーパー・芳香剤等は持ち出さない。
電源の使用
パソコンや携帯電話の充電など、電源を利用する行為はしない。
火気厳禁
焚き火やバーベキュー・煮炊きなど火気の使用は禁止。外に椅子やテーブルを出してのキャンプ行為も禁止。
車中泊旅でのサービスエリアの活用方法
例えば、年末年始やゴールデンウィーク・夏休みなどの長期休暇を使って、遠方へ車中泊旅に向かう場合。
我が家は、北海道一周や九州一周車中泊旅をしていますが、初日の日は必然的に高速道路で出来るだけ遠くまで距離を稼ぐ必要があります。
そんな時に、長時間運転の疲れを取るのに、仮眠目的で道中のサービスエリアを活用するのがおすすめ。
朝起きて、そのままサービスエリアで朝ごはんも食べれるし、すぐに次の目的地に向かって出発できるので、効率的に時間を使うことができますね。
ただし、長期休暇前のサービスエリアは大変混雑するので、駐車スペースがまるでなく、写真のように本来駐車場でないところに車を停める、カオスな状態になることがあります。
そんな時は、潔く次のパーキングに移動するなどしましょう。
旅の目的地についたら、車中泊はなるべく泊まってOKな駐車場や道の駅・RVパークなどを利用すると良いですね。
そして、泊まったサービスエリアでは利用させてもらった代わりに、お土産を購入したりレストランを利用したりなどお金を落としましょう。
あとは車中泊できる車だったら、高速道路の渋滞時は割り切ってサービスエリアで仮眠をし、混雑が解消する時間に出発するのもオススメ。
事故も防げますし、時間を有効活用できます。
あくまでも「サービスエリアは休憩施設」であることを念頭に置き、マナーを守って車中泊旅を楽しみましょう!