二拠点生活(デュアルライフ)を行うに際して、とても大事な住居(住まい)の選び方。
出来るだけ住宅に掛かるコストは抑えたいけど、田舎暮らしするからにはある程度ロケーションも重視したい。
リゾート地に別荘を持つ昔の2拠点生活スタイルと異なり、今は環境が変化しコストを出来るだけ抑えて二拠点目の住宅を持つ選択肢が増えています。
実際に今回、家族で子連れ二拠点生活をするに際して、調べた情報なども元にしながらご紹介したいと思います。
今どきの二拠点生活の住宅選び、安く気軽に始められて選択肢も豊富
通常の賃貸物件を借りる
賃貸物件というと、都会と田舎の住まいとで、二重で家賃が掛かってしまい、コストが高くつくイメージがあります。
しかし、休日の住まいのみと考えた場合に部屋は最低限の大きさでも構わないと思います。
田舎だと、1ルームのアパートなど月2万円代から探すことが可能です。
子連れの場合だと、小学生のうちは二拠点生活が可能でも、中学生になったら部活や勉強・休日は友達と過ごしたいなどで、家族全員での二拠点生活が難しくなるかもしれません。
ライフステージの変化によって状況が変わるなら、賃貸でスタートするのも賢い選択でしょう。
定額住み放題(多拠点コリビング)サービスを使う
「二拠点生活」「多拠点生活」と言った言葉の通り、場所を選ばずに仕事をし、家を一箇所に縛られない暮らし方が増えています。
そうした時代背景と、全国で広がっている「空き家」問題を活用するべく誕生したサービス、「多拠点コリビングサービス」があります。
定額で登録拠点どこでも住み放題という画期的なサービス、提供する会社も増えてますので、そう言った所を利用する方法もあります。
いくつか下記に紹介しますね。
1.定額制の多拠点コリビングサービス「ADDress」
2018年12月に日本で初めてのサブスク型の住み放題サービスとしてスタートしたADDress。
様々なメディアで話題になり、会員を募集するなり利用希望者が殺到しています。
全国の空き家や別荘などにリノベーションを施し、専用サイトから個室を予約して利用できるというもの。
キッチンとリビングが共有なので、シェアハウスのように会員同士の交流も楽しめます。
各物件には「家守(やもり)」と言われる地域住人が管理人として付き、地元の情報も提供してもらえるので、初めての土地でも安心感があります。
そしてなんと….‼
子連れの場合は、会員料金4万円に対して、一親等は追加費用なしで利用可能なんです😆
週末は家族でADDressを使って様々な場所に住んでみるというのも 、色んな人や場所との出会いがあって、楽しそうですね✨
ADDressはそもそも、地域の人口減少や空き家問題を解決することを目指しているので、各地域の人たちとの交流できるという点が大きなメリットなんです。
同じ個室の連続予約は最長7日間までなので、一つの場所に1ヶ月以上拠点として構えたい場合は、難しいかもしれません。
サービス名 | 定額制の他拠点コリビングサービス「ADDress」 |
拠点数 | 日本全国に現在25拠点。2019年末に45拠点を予定。 |
費用 | 月額4万円(税抜)
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契約期間 | 1年間(ただし、2ヶ月前の事前通知で中途解約可) |
利用方法 | 専用サイトから予約を行う |
2.定額制の住居サービス「 HafH(ハフ)」
「世界を旅して働こう」というキャッチコピーの通り、「HafH(ハフ)」は国内外の約200の施設から場所を選びたい放題の居住サービスです。
旅をしながらどこにでも住める&働けるスタイルを提供するというものですが、宿泊施設というよりも、家として捉えた方が良さそうです。
コリビングで寝起き&食事し、施設内のワークスペースで仕事して、入居者同士でコミュニケーションをするというまさに「家」というスタイル。
「HafH(ハフ)」の料金形態も、同じ場所で1ヶ月利用できるもの、どこでも拠点を選べるもの(1ヶ月、10日間、5日間、2日間のお試しと様々)と色々なプランがあります。
ただし、国内拠点はゲストハウスやホステルが多いため個室が少なく、ドミトリータイプ(相部屋)のみの提供になる場合もあります。
またゲストハウスによっては子供が泊まれない場所もありますので、HafH(ハフ)」はどちらかというと単身者や夫婦向けのサービスかもしれません。
サービス名 | 定額制の住居サービス「HafH」 |
拠点数 | 国内外200拠点(現時点での海外と国内の拠点数はわかりませんでしたが、2019年7月時点で海外18拠点、国内77拠点の割合。4ヶ月で100拠点が増えているという勢い….!) |
費用 | |
契約期間 | 契約期間に関しての明記ははっきりとは無かったのですが、月単位で自動更新になると記載してあったので、最低1ヶ月になるのでしょうか… |
利用方法 | 登録画面にて会員登録を行い、プランを選ぶことで利用開始となり、滞在施設を選びます |
ADDressのように会員の家族は追加費用無しで利用可能といった形態は無いのですが、家族で利用可能なプランも検討中だそうです。
詳細は要問い合わせとなっていたので、これからそういったプランが出てくるのかもしれません。
3.全国のホステルに泊まりたい放題「Hostel Life」
Hostel Lifeは、月額1.5万円からという価格設定ホステルパスを持つことで、地方と都心でのニ拠点生活や、各地を転々と移動する多拠点生活実現できるようにするサービスです。
2018年12月より提供を開始した、全国の登録ホステルに泊まり放題になる「多拠点パス」に加えて、「多拠点シェアハウス」と「ホステル暮らしパス」というサービスが2019年1月からスタートしました。
「多拠点パス」は一度の予約できる回数は2泊までだそうなので、色々な場所を転々とするのには良いですね。
日数に制限なく予約できるプランというのが「ホステル暮らしパス」になるのですが、宿泊はドミトリールームのみとなっているので、家族での利用は難しいですね。
今後は個室でも利用できるプランを検討中だそうですよ。
そして「多拠点シェアハウス」はシェアハウスに住みながら、Hostel Lifeの提携ホステルにも泊まり放題になるプランですが、シェアハウスはまだ大阪と千葉の4拠点のみになるそう。
これも今後の展開によっては上手く活用できるかもしれないですね。
サービス名 | 全国のホステルに泊まりたい放題「Hostel Life」 |
拠点数 |
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費用 |
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契約期間 | 契約期間の記載は無いですが、「ホステル暮らしパス」は1ヶ月有効と記載されているので、月ごとに更新…? |
利用方法 | 宿を訪れる方、宿で迎える方の両方にとって安心して利用いただけるサービスにするため、事前に面談が必要(オンラインも可能) |
そして、「Hostel life」で多拠点生活をする人のために東京浅草橋のゲストハウス「Little Japan」に住所を置くこともできる様です。
現時点では単身者向けといった感じの「Hostel life」ですが、今後検討されている個室利用プランなどで、まずは「他拠点パス」を使って家族で週末だけ二拠点生活を試してみるのも良さそう。
自治体の扱う空き家を借りるor購入する
「空き家バンク」と言って、町や市内の空き家所有者からの情報を自治体が移住希望者やUIターン希望者に向けて、Web等で情報提供をしています。
移住の受け入れに積極的な地方都市では、この「空き家バンク」をやっており、Webサイトでどんな物件がどのくらいの値段で購入できるか、どのくらいの賃料で借りれるのか調べることができます。
地方だと、一軒家が家賃2万円くらいで借りれるところも結構あります。
それでまずは各地の相場感を知ってみるという手もありですね。
ただし、全国にある空き家のうち賃貸物件を除いて、耐震性も破損も問題なく、駅1キロ圏内で実際に利便性の高そうな物件というのは3〜6戸に1戸くらいだそうです….💦
一軒家は築年数にもよりますが、安いところに住もうと思ったら水回りや電気などの設備は手を入れる必要がありそうです。
二拠点生活する場所によって住宅の選び方が変わる
二拠点目の住居形態について、実際に二拠点生活をしている人はどんな住居に多く住んでいるか、統計を取ったデータがありました。
2拠点目の住まいは、持ち家の割合が約61%
(一戸建て32.6%、マンション・アパート23.0%、その他5.6%)、
賃貸は約35%(マンション・アパート21.3%、その他13.4%)。不在時には2拠点目を共同で使用したり、
友達または地域住民などに貸したり、
宿泊施設として運営したりと、なんらかの
「運用をしている」人が46.1%もいた。引用:不動産ジャパン
持ち家の割合が一番多くてびっくり😮
古民家を安価で手に入れてリノベーションをし、使わない間は民泊で貸し出すなど、地方の空き家物件を上手く活用している方も多いようです。
ただし、住居の選び方は二拠点生活をする地域をどこにするかによって、状況が異なってくるかと思います。
私たちが二拠点目の住居探しをする際、地方自治体の空き家バンクのWebサイトなどで事前に下調べをしていました。
その時に、5万円以内で借りれる一軒家も数多くあり、今回の二拠点生活は私の両親との同居も踏まえていたため、借りるならなるべく広い物件がいいなと思っていました。
が、いざ湯沢で探し始めると、一軒家の情報が極端に少なく、あったとしても売買物件しかない…..😱
その代わり、リゾートマンションやアパートなどの賃貸が圧倒的に多かったのです。
というのも、湯沢には現在50棟のリゾートマンションがあり、湯沢町の人口約8,200人のうち1,300人がリゾートマンション暮らしとのこと‼
湯沢はバブル時代に東京都湯沢町と呼ばれるくらい、リゾートマンションの建設ラッシュで当時は億ションなども飛ぶように売れていました。
が、30年近い時を経て、当時マンションを購入した人たちは年齢と共に子供も成人し、リゾートマンションを持つ理由が無くなり、手放そうと思ってもこの時代にはなかなか売ることができない状況です…
そんな理由で、リゾート地という特殊性もあり、オーナーが短期貸しをしている物件も結構あるのです。
そしてもう一つ湯沢に二拠点目の住居を構えるのに際し考慮すべき点は、湯沢は豪雪地帯であるということ。
一軒家であれば毎日の除雪作業が待っており、初めての二拠点生活にはなかなかハードなスタートになります💦
その点、リゾートマンションであれば屋内駐車場もあり、屋根の雪下ろしといった作業も無いので、かなり負担が楽になります。
なので、地域によってどういった物件が豊富で安価なのか、また環境によってどういった住居形態が負担にならずに済むのか、という点も踏まえて二拠点生活の住居探しをされると良いと思います✨