キャンプや車中泊で欠かせない存在になってきた、「ポータブル電源」。
夏場は扇風機、冬場は電気毛布やヒーターなど、ポータブル電源があることで電化製品がアウトドアでも使えて、より便利になりました。
でも最近は、様々な種類の「ポータブル電源」があって、どこまでの容量を備えていれば安心か、どう言った機能があれば便利か、選ぶのが難しいですよね..!
そこで、夏も冬の季節問わず車中泊をしているテンネンパーマファミリーが、実際に使える「ポータブル電源」を検証しました。
「EcoFlow RIVER Pro(エコフローリバープロ)」を使って、家族4人で電気毛布・炊飯器・スマホなど必要な電化製品をどこまで使い切れるかレポートしていますので、ぜひご覧ください。
目次
ポータブル電源「EcoFlow RIVER Pro」とは
EcoFlow RIVER Pro(エコフローリバープロ)とは
まず最初にEcoFlow RIVERシリーズは、クラウドファンディングmakuakeで、史上最高額の支援金5億円を達成したという、すごい商品なんです。
様々なポータブル電源の種類がある中、ライフスタイルや家族の人数に合わせて、「288Wh〜1440Wh」の容量から選ぶことができるように開発されたのが、このEcoFlow RIVERシリーズ。
EcoFlow RIVERシリーズは、「RIVER miniリバーミニ」「EcoFlow RIVERエコフローリバー」「EcoFlow RIVER Maxエコフローリバーマックス」「RIVER Plusリバープラス」「RIVER Max Plusリバーマックスプラス」「EcoFlow RIVER Proエコフローリバープロ」の6タイプあります。
RIVERシリーズの大きな特徴は3つ。
- 最大1200wまでの電力供給で、ドライヤーも使える
- フル充電が1.6時間で可能(通常のポータブル電源は6-7時間くらい)
- エクストラバッテリーで容量を増やせる
そのRIVERシリーズの中でも、「EcoFlow RIVER Pro」は720Whのバッテリー容量を持つ、最上位機種になります。
EcoFlow RIVER Pro ポータブル電源:仕様
バッテリー
バッテリー容量 | 200,000Ah/720Wh(エクストラバッテリー接続で1,440Wh) |
バッテリータイプ | 三元素リチウムイオン |
出力波形 | 純正弦波 |
寿命 | 800回以上(80%+) |
充電時間 | 1.6時間(ACアダプター、家庭用コンセント) |
入出力
AC出力×3口 | 600W(瞬間最大出力1200W) |
USB出力×4口 | USB-C(最大100W)×1、USB-A(5V/2.4A)×2、USB-A 急速充電(最大28W)×1の4種類 |
DC出力(シガーソケット)×1口 | 136W(13.6V/10A) |
DC出力(径2.5mm)×2口 | DC5521(最大40.8W)×2 |
サイズ・重量
サイズ | 横幅28.9cm×高さ23.5cm×奥行18.4cm |
重量 | 7.7kg(女性でも片手で持てる重さ) |
その点、7.7kgの重量ですと重そうに見えますが、ご覧の通り女性でも片手で持つことができます。
静音性・安全性
静音モード | 「静音モード」があり、充電時の冷却ファンの音を40db(図書館の中と同じくらい)に抑えることが可能。 |
安全性 |
|
バッテリー保護機能 | 11.2V±0.5V |
サポート
サポート | 日本人スタッフによる、電話(平日 10:00-17:00)・メール(3営業日以内に返信)でのカスタマーサポート |
製品保証 | 購入日より2年 |
返品保証 | 購入後30日以内(公式サイトより購入の場合) |
使用可能な電気機器の稼働時間・回数
スマホが58回、ノートブックが13回フル充電可能だと、屋外や車の中でのリモートワークでも心強いですね。
車中泊では、電気毛布やポータブル冷蔵庫・炊飯器・扇風機などを使うので、こういた電気製品が実際にどのくらいの時間と回数でフル充電できるかすごく気になります…!
この後、検証結果について詳しくレビューします。
EcoFlow RIVER Pro ポータブル電源:付属品
- ポータブル電源本体
- AC用電源コード(1.5m)
- シガーソケット用充電ケーブル(1.5m)
- DC5521-DC5525 ケーブル
- ソーラーパネル充電ケーブル(1.5m)
- ユーザーマニュアル(保証書付き)
殆どのポータブル電源は「ACアダプター」ケーブルが必要で、充電も業界平均8時間ほど掛かります。
しかし、EcoFlow RIVERシリーズは全てに特許技術の「X-Stream充電テクノロジー」が採用されており、アダプターがなくても交流電源(AC)を高効率で直接充電できるとのこと。
この技術が、ポータブル電源のフル充電1.6時間という驚異的な速さを実現しています!
(720Wh / 200,000Ah)
●フル充電1.6時間で完了
●容量を720Whから1440Whへ増加可能
●最大1200W出力のデバイスに対応
●30日間返品受付
●2年保証書付き
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「EcoFlow RIVER Pro」ポータブル電源 実際のレビュー
3月に新潟県の奥只見丸山スキー場に1泊2日の冬の車中泊へ行った際に、「EcoFlow RIVER Pro」のポータブル電源を持参しました。
冬の車中泊で電気毛布がどれくらい使えるか検証してきましたので、レビューしたいと思います。
冬の車中泊で電気毛布がどれくらい使えるか
金曜日の21時半くらいに「奥只見丸山スキー場スキー場」のシルバーラインの入り口駐車場に到着。
外気温は3℃くらい。
私たちの車はFFヒーターを搭載していないため、車中泊時の暖房は電気毛布のみです。
電気毛布は消費電力も比較的少なく安全性も高いので、おすすめです。
22時半に電気毛布をスイッチオン
先にiPadとポータブルスピーカーを充電していたので、電気毛布のスイッチを入れる際の残容量は98%。
ちなみに電気毛布は消費電力75Wのもので、家族4人で使える通常より大きめの電気毛布(188×130)を使用しています。
温度設定は「中」にしました。
手前の白にピンクのラインが入ったものが電気毛布です。
奥に可動式2段ベットがあり、こちらの上にもシングルの電気毛布を敷いているのですが、検証をわかりやすくするために今回はこちらの電気毛布は使いませんでした。
電気毛布の上から冬用の寝袋に包まれば、エンジンを切ったままでも寒さを感じることなく眠れます。
- この時点でポータブル電源の充電残量は98%
- 残りの使用時間は95時間。
- 電気毛布のスペックは、消費電力:75W/1時間あたり消費電力量:約57Wh/設定温度:中
朝6時のポータブル電源の消費量
朝6時に目が覚めると、ポータブル電源の残量は54%になっていました。
炊飯器はどれくらい使えるか
我が家は昨年より車中飯に、ポータブル電源で使える2合炊きの炊飯器を導入。
直火を使わずに手軽にご飯が炊けるので、車中泊飯が格段に楽になりました..!
海の車中泊で、ポータブル電源「EcoFlow RIVER Pro」でこの炊飯器でどのくらい電力消費するか、検証してみました。
炊飯器のスイッチを入れる時点で、ポータブル電源の容量は残り32%。
早炊きでご飯が炊き上がった時点では、容量は残り2%でした(ギリギリ…!)
1回炊くのに30%電力を消費すると考えると、3回は炊飯器を使えるという計算になります。
- 定格電圧:AC100V〜
- 定格消費電力:240W
ポータブル冷蔵庫のみではどのくらい使えるか
通年車の中に積んでいる、ポータブル冷蔵庫はどのくらい充電可能か検証してみました。
ポータブル電源が100%の状態でAC電源に繋ぎ、設定温度2℃まで冷やし12時間後のポータブル電源の残容量を確認すると…
充電残量は58%でしたので、単純計算で24時間は稼働させることが可能という計算になります。
- 電源:AC100V-240V 50/60Hz
- 消費電力:60W
- 設定温度範囲:-22℃~10℃
ポータブル扇風機はどのくらい充電できるか
我が家は1年中車中泊旅をしており、夏は特に海の近くで車中泊をするため、暑さ対策として「ポータブル扇風機」は必須アイテム。
では夏の車中泊の必需品、「ポータブル扇風機」がポータブル電源「EcoFlow RIVER Pro」でどのくらい充電可能か、検証してみました。
4時間半(通常のUSBポートで充電)で2台のポータブル扇風機の充電が完了。
この時の充電残量は92%だったので、12回は充電できるという計算になります。
- この時点でポータブル電源の充電残量は92%
- ポータブル扇風機は5000mAhの内蔵型電池のもの
パソコンはどのくらい充電できるか?
バンライフで訪れた旅先で車内テレワークをしたりすることも増えました。
なので、ポータブル電源「EcoFlow RIVER Pro」でどのくらいパソコンの充電が可能かはかなり大事!
検証結果は以下の通りです。
PCバッテリー残量 | ポータブル電源使用可能残量 | |
17時40分充電スタート | 5% | 100% |
19時10分 | 100% | 88% |
約1時間半で充電完了して、ポータブル電源の残量88%。
ということは、実測値で約8回分パソコンをフル充電できるということですね。
- 54Whのバッテリー内蔵
(720Wh / 200,000Ah)
●フル充電1.6時間で完了
●容量を720Whから1440Whへ増加可能
●最大1200W出力のデバイスに対応
●30日間返品受付
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600Wh〜700Whの他のポータブル電源との比較
同じ容量クラスの他のメーカーのポータブル電源と比較した場合、スペックはそれぞれどうなのか比較してみました。
比較してみたのは、ポータブル電源の中でも人気の「Jackery ポータブル電源 708」と「BLUETTI EB70」です。
EcoFlow RIVER Pro | Jackery 708 | BLUETTI EB70 | |
容量 | 200,000Ah/720Wh | 191400mAh/708Wh | 716Wh |
定格出力 | 600W | 500W | 700W |
重量 | 7.6kg | 6.8kg | 9.7kg |
サイズ | 縦18×横28.9×高さ23.5 | 縦19.1×横29.9×高さ19 | 縦21.7×横32×高さ22.2 |
純正弦波 | ○ | ○ | ○ |
出力周波数 | 50Hz/60Hz切り替え可能 | 60Hz | 60Hz |
AC100Vコンセント | 3口(100V/5A) | 2口 (100V/5A) | 4口(100-120V/5A) |
シガーソケット出力 | 1口(12V DC最大8A) | 1口(12V/10A) | 1口(12V/10A) |
USB TypeA出力 | 3口(5V/2.4A)急速充電1口含む | 2口(5V/2.4A)QC3.0出力1口含む | 2口(5V/3A) |
USB TypeC出力 | 1口(最大100W) | 1口 | 2口(最大100W) |
DC出力 | 2口(12V/5A) | 無し | 2口(12V/10A) |
使用可能日数 | 2日~3日の容量 | 2日~3日の容量 | 2日~3日の容量 |
充電方式 | AC、シガ-ソケット、ソーラーパネル | AC、DC入力ポート、シガ-ソケット、ソーラーパネル | AC、シガ-ソケット、ソーラーパネル、発電機 |
フル充電にかかる時間 | 1.6時間 | 約5時間 | 約4時間 |
ディスプレイ表示 | 使用ポート、バッテリー残量、電力量残量/使用時間、入力電流、出力電流 | 電力量残量、入力電流、出力電流 | 電力量残量、入力電流、出力電流 |
LEDライト | 3段階のLEDライト | 無し | 3段階のLEDライト |
動作温度環境 | -20-60°C | -10~40℃ | 0~40℃ |
冷却ファン | ファンあり | ファンあり | ファンあり |
バッテリー保護 | BMS(バッテリー保護システム)搭載、 ただし数値の記載なし | BMS(バッテリー保護システム)搭載、 ただし数値の記載なし | BMS(バッテリー保護システム)搭載、 ただし数値の記載なし |
製品保証期間 | 2年 | 2年 | 2年 |
サポート体制 | メール(3営業日以内に返信)・電話(平日 10:00-17:00)にて対応 | メールにて対応(1-2営業日) | メールにて対応(平日の9:30時~17:00時で対応) |
価格 | 79,800円 | 76,800円 | 78,980円 |
3つのポータブル電源を比較してみると、そんなに大きい差は無いですが、
- フル充電がどのくらいの時間で可能か
- 何か不具合があった時のサポート体制
- 大きさと重さ
という点で「EcoFlow RIVER Pro」のコストパフォーマンスは優れているという印象でした。
ポータブル電源「EcoFlow RIVER Pro」の良い点
1.6時間でフル充電が可能
1泊2日や2泊3日の車中泊では問題ないですが、長期休暇の車中泊旅の場合。
RVパークやAC電源のある車中泊スポットに宿泊して、旅の途中でポータブル電源をフル充電する必要があります。
そんな時、車中泊のバタバタの中でうっかり充電を忘れてしまうケースもあるかと思います。
でも1.6時間でフル充電可能なら、夜疲れて寝てしまっても朝早く起きて出発までの間に充電することが可能だなと思いました!
5-7時間だと寝る前に確実に充電しないといけないプレッシャーがありますが、この短時間でのフル充電は他のポータブル電源には無い技術であり、ここは一番のメリットだと思います。
エクストラバッテリーで1440Whに増加可能
「EcoFlow RIVER Pro」は、720Whのエクストラバッテリーと接続することで、合計1440Whの超大容量のポータブル電源にすることが可能。
実際に1500Whのポータブル電源を10日間の車中泊旅で使用したことがありますが、とにかく重い..!(確か17kgくらいありました)
そして、車の設置スペースも結構場所を取ります。
女性が一人で持つのはなかなか困難で、大容量のポータブル電源があれば災害時なども安心ですが、これを持ち運ぶのは正直きついなと思いました。
その点、バッテリーが別れていればそれぞれ分けて持ち運びできるし、置き場所にも困らないし、車中泊旅の日数や使用する電化製品の容量に応じて使い分けることができます。
ディスプレイ表示がわかりやすい
ディスプレイの見やすさは車中泊では結構重要です。
その点、「EcoFlow RIVER Pro」は暗い車内でも黒背景の液晶に白い文字がすごく見やすい。
また、一番左側には現在の出力から計算した使用時間を表示してくれるんです…!
今使っている電化製品があと何時間使えそうかわかるので、これは初心者にもわかりやすくて親切だなーと感じました。
スマホアプリで操作できる
RIVERシリーズからスマホアプリの連携機能が搭載。
入出力の状態確認や、AC出力・DC出力・LEDライトなどを離れた場所から操作可能です。
車中泊でベッドに横になっている時に、動かずに操作できるのはぐうたらな私にはありがたい機能!
ポータブル電源「EcoFlow RIVER Pro」の課題
AC電源の差込口
AC電源の差込口が3つ横型に並んでおり、PCやスマホの急速充電器を写真のように使用する際に、真ん中が使えない状態になります。
ここは目をつぶったとしてもAC電源のON/OFFボタンも隠れてしまうので、縦型に3つ横並びにすれば解決するのでは..?と思いました。
ワイヤレス充電が欲しい
ポータブル電源の持ち手のところに、ちょうどスマホが収まるようなスペースがあり、ここでワイヤレス充電ができればさらに良いなーと思いました。
うっかり充電ケーブルを忘れてしまったり(車中泊あるある)、薄暗い車内でケーブルを抜き差しせずに、上に置くだけで朝まで手軽に充電できればすっごく便利です…!
「EcoFlow RIVER Pro」レビューまとめ
「EcoFlow RIVER Pro」を実際に車中泊で使用してみて、感じたこと。
私たちが車中泊する中で一番消費電力が高いのが電気毛布なのですが、それが二晩使える容量は良いなーと思いました。
連休などは2泊3日の車中泊旅に行くことが多いですが、500Wh前後だとちょっと容量がギリギリで心配。
その点、使い勝手の良い大容量かつ大きすぎず持ち運びもしやすいポータブル電源の中では、コストパフォーマンスが高いなと思いました。
高速充電の技術や、ACアダプターなしでの充電、アプリの連携などポータブル電源の目覚ましい進歩をぜひ実感してください!
(720Wh / 200,000Ah)
●フル充電1.6時間で完了
●容量を720Whから1440Whへ増加可能
●最大1200W出力のデバイスに対応
●30日間返品受付
●2年保証書付き
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DC出力のシガーソケット口にはカバーが付いてるので、車中泊などではホコリやゴミが入りにくくて良いですね。